エンジニアとしての使命
私が生まれた岡谷市は、ものづくりの街として国内外に知られてきた地域です。19世紀初頭にはシルクの産地として、近年では時計やカメラ、オルゴールなど精密工業のメッカとして、そして現在、従来の精密工業に、電子、電気技術が加わり、情報技術も付加され、スーパーデバイス産地として新しい集積地を形成しようとしています。この地方には、ものづくりのDNAが流れ、ものづくりに対する情熱が、脈々と引き継がれているのです。
また岡谷市は、朝陽が諏訪湖に映え、家々を照らす夕日に街が浮かび上がって見えるロマンチックな街でもあります。こんな素晴らしい自然環境の中で育ち、私は自然科学が大好きになりました。
時速107,534kmで太陽の周りを廻り、時速1666.66kmで自転している地球。そんな地球に生まれ、生きているのは何と不思議なことか・・・・・・私は、「生かされている」としか考えられません。人間はそれぞれ何らかの使命を持って生まれてきている、そう思うのです。私たちは多くの人に助けられ、支えられて「生かされて」います。
技術の世界でも同じことです。
今、ものづくりに携わる人々はすべて、人間の便利さだけを目的にするのではなく、それぞれの住む地域のことだけを考えるのではなく、地球全体を考え、地球環境にも十分配慮されたものづくりをしなくてはいけません。製品を作るときには、豊かな創造性と深い人間愛をかね添えることが必要だと思うのです。
画期的なアイデアを生み出した人は、それを個人の物と思ってはいけない。科学者の目的は、人類はもとより地球社会にも貢献することだということを忘れずに、先駆者としての利益享受と社会への貢献を両立させ、社会に還元するよう努力していくべきでしょう。
自然界が造ったグレートサムシングをみつけ、科学技術を社会に還元していくこと、それこそが私たちエンジニアの使命です。
私たちが目指すものづくり

それでは私たちは、利益享受と社会への貢献を両立させるために、どのようなものづくりを目指せばいいのでしょうか?
これからの製造業は、いかに「中国のモノづくりとどう戦うか」という言いかたをする人もいますが、わたしはまったく戦う必要はないと思っています。従来の儲かる部分、大量生産する部分は、みんな中国に持って行ってもらって、大量生産大量消費の時代が終わった今、私たちは、必要なとき、必要なものを必要なだけ作るジャストインタイムのもの作りを目指していくのです。ジャストインタイムは、お客様にとっても無駄なコストを削減するだけでなく、省エネにつながり、地球環境にもやさしいものづくりです。
また、現在は超小型の部品を作るにも、当然のように巨大な産業機械で作られていますが、それは本当に必要だろうか? という考えのもとに、小さなものは小さい機械や工場で合理的に生産するDTF(デスクトップファクトリー)の開発にも取り組んでいます。机の上の乗るサイズの機械や工場でものづくりができれば、経済的にも、地球環境にも貢献できるだけでなく、トライ&エラーを繰りかえす開発分野で、より創造的な価値を生み出せるようになるはずです。
お客様がこんな部品が欲しい、というときに、長年培ってきた高度な精密板金技術を入り口に設計から加工まで一貫してお手伝いをすることで、お客様の手間やコストを削減し、お客様に感動と喜び、満足を提供する、その一方で、われわれの仕事も発展していける。
私たち平出精密は、自然科学の真理を追究する『工学』を有効に使い、お客様に満足していただける製品をつくりながら、会社も社員も幸せを感じられる、そんなものづくり、そんな企業を目指しています。


私たちの考える高度な技術とは、人々を幸せにする技術、信頼され、信用を得られる技術、仕事を面白くできる技術のこと。人類の発展に寄与しうる高度な技術をもって社会に貢献し、お客様・地域・会社(従業員)が共に栄えていくことを目指しています。お客様には『感動と喜びを提供できる企業』社員にとっては『働く喜びと誇りを持てる企業』として成長しつづけることが、私たちの願いです。







